こんにちは、バルセロナ在住10年目のモニカ通信のモニカです。
ということで、初心者向けスペイン語シリーズ㉖、スペインのEU加盟で辞書から消えた文字を紹介しますね。
スペイン語のアルファベット
英語のアルファベットは26文字だけど、スペイン語のアルファベットは27文字あるの。
英語のアルファベットNとOのあいだにスペイン語固有のの文字Ñがあるからなの。
実はスペインがEUに加盟する20数年前までは、あと3文字多い30文字あったのよ。
だから、これらの文字はスペインのEU加盟によって失われたと言われているわ。
それってどういうことなのかをこれから解説していきますね。
30文字あったスペイン語のアルファベット
もともとのスペイン語には、英語の26文字のアルファベットのほかにCh(チェ)、Ll(エジェ)、Ñ(エニェ)、rr(エレ)の4つの文字があったの。
Ch(チェ)

もともとはcとhの二つの文字を一つとして数えていたの。
例えば、Chaqueta(チェケタ)「ジャケット」、Chimenea(チメネア)「暖炉」、Charlar (チャルラール)「おしゃべりする」、Chillar(チジャール)「叫ぶ」など。
これらの単語はスペイン語の辞書のCとDの間にCH(ch)の項目があって、そこにまとめて表示されていたの。
Ll(エジェ)

もともとはlとlの2つの文字を一つとして数えていたの。
例えば、Lluvia(ジュビア)「雨」、Llave(ジャベ)「鍵」、Llorar(ジョラール)(泣く)、Llamar(ジャマール)「呼ぶ」など。
これらの単語はスペイン語の辞書のMとLの間にLl(ll)の項目があって、そこにまとめて表示されていたの。
Ñ(エニェ)

Ñから始まる単語は数的にはとても少なくて、スペイン語の辞書にも1ページに満たない単語数なの。
だけど、Ñを使った単語というのはスペイン語の超基本単語の中にもたくさんあるわ。
例えば、niño(ニーニョ)「男の子」、(ニーニャ)「女の子」、mañana(マニャーナ)「明日」、año(アニョ)「年」など。
このÑがないと、日常生活にも支障をきたすほどのレベルのアルファベットよ。
rr(エレ)

巻き舌の発音(エレ)で、もともとは二つの連続するrを一つとして数えていたの。
例えば、Correr(コレール)「走る」、 Corrida(コリーダ)「闘牛」、 Corresponsal(コレスポンサル)「特派員」、 Ferrocarril(フェロカリル)「鉄道」など。
rが二つ続くと、強く巻き舌を使って発音するの。
特に最後の単語は一つの単語の中にrrの発音が二度も出てくるので、日本人にとってはなかなか発音が難しいわね。
r = rr

面白いことに、rが一つの場合であっても、rから始まる単語の場合は、rrと同じように強く巻き舌の発音をするというルールがあるの。
例えば、Rosa(ロサ)「バラ」、 Regalo(レガロ)「プレゼント」、 Reducir(レドゥシール)「減らす」、 Recibir(レシビール)「受け取る」など。
rが一つで始まる単語は rrと同じように強く巻き舌で発音するため、rrと連続するrで始まる単語は存在しないの。
したがって、スペイン語の辞書にもRr(rr)の項目はもともと存在しないのよ。
ただし、スペイン語の一つのアルファベットの文字としては数えていたの。
現在スペイン語のアルファベットは英語のアルファベット26文字に特殊文字のÑを加えた27文字。
残念ながら、ch、ll、rrの3文字はスペイン語の文字としての認定からは外されてしまったわけね。
したがって、rrから始まる単語はもともと存在せず、Chから始まる単語はCの項目へ、Llから始まる単語はLの項目へそれぞれ移動となったの。
スペインのEU加盟とアルファベット

スペインがEUに加盟したのは1986年。
このときEUはスペインに独自の特殊文字Ñの使用をやめるように要請したの。
通常のアルファベット記号の文字の中にはないため、共通のアルファベット統一という観点から、EU側はÑの使用を嫌がっていたわけ。
国名自体にEspañaとÑの文字を使うスペインは、どうしても譲るわけにはいかず、最後はスペインの粘り勝ちで、Ñは残ることになったの。
しかしながら、ChとLlの二つの文字を一つの文字として数えるという考え方は破棄せざるを得ず、こちらはスペインが譲歩したわ。
1994年、スペイン王立アカデミー総会でChとLllがアルファベットから削除されることが正式に決定。
スペイン語の筆記法

スペイン語のもう一つの特徴、逆クエスチョンマークと逆ビックリマークは今でもスペイン語の正式な記号として残っているわ。
クエスチョンマークはスペイン語でSigno de interrogación(シグノ・デ・インテロガシオン)、逆クエスチョンマークはスペイン語でSigno de interrogación invertido(シグノ・デ・インテロガシオン・インベルティード)
日本語では正式には逆疑問符といい、疑問文の始まりに記号「¿」を付けて、ここから疑問文が始まることを知らせているの。
ビックリマークはスペイン語でSigno de exclamación(シグノ・デ・エクスクラマシオン)、逆ビックリマークはスペイン語でSigno de exclamación invertido(シグノ・デ・エクスクラマシオン・インベルティード)
日本語では正式には逆感嘆符といい、かんたん分の始まりに記号「¡」を付けて、ここからかんたん分が始まることを知らせているの。
逆クエスチョンマークも逆ビックリマークも正式なスペイン語では使用されているけど、日常生活の中では使用されないことのほうが多くなっているわね。
外国人としてのスペイン語
よく外国人が覚えたがるのがスラングとかネイティブが使う少し下品なことば使いや少しくだけた表現。
特に外国語をでは、使えるようになるとカッコいいとかクールとかといってこれらのことばに憧れを持つ時期というのは、多分誰にでもあるものね。
確かに、ネイティブが使うスラングを使ったりすると、スペイン語を母語とする人たちの笑いを取れたりすることはあるわ。
本人もなんか仲間に入れてもらえたような気がして、気分が良くなるのも確かね。
でも、もし普段から日本語でも下品な言葉遣いをしないのなら、スペイン語でもきれいなことば使いをしたほうがいいんじゃない。
スペイン語のスピーキング練習

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…まとめ
スペイン語のアルファベットと筆記法。
① もともと30文字あったスペイン語のアルファベット。
② 逆さクエスチョンマーク「¿」と逆さビックリマーク「¡」の筆記法
EU加盟とともに消滅したスペイン語独自のアルファベット文字と残った特殊文字
スペインのEU加盟でスペイン語の辞書から消えた文字といまだ残る筆記法を紹介させていただきました。
最後まで読んでいただいてどうもありがとうございます。